当院では、液状化細胞診による子宮頸がん検査を実施しています。
また、HPV検査はアプティマ方式による最新の検査方法を採用しています。
子宮頸がん検査自体は、1分以内ですみます。診察台に乗って、腟の中に器具を挿入され、腟の奥の子宮口を検査ブラシでシャッシャッシャッという具合にこすります(こすって細胞を採取するのです)。
結果はかならずきちんと見て理解して欲しいのです。もし、結果をご覧になって分からないことがあれば必ず聞いてくださいね。子宮頸がんは大事なことなので、分かりやすくお伝えします。理解しやすいように結果をお伝えするのも医師の大事な義務です。
検査結果によっては今後の検査方法が変わってきます。
子宮頸がんの原因となるウィルスは、頸部に十数年も潜伏している可能性もあるのです。そして、癌に発展するまで平均でも10年ほどかかります。
きちんと定期的に検査を受けることが大事です。ガイドライン上、ずっと定期検診を受けていて異常がない人は、69歳で検査を終了しても良いとなっています。
ヒトパピローマウィルスの中にも、「癌になるハイリスクタイプ」と「癌にならないただのウィルス」があり、癌になるタイプだと精密検査が必要となってきます。
HPV検査は、とても大事な検査です
子宮頸がんの原因は、性行為で感染するヒトパピローマウィルス(HPV)とわかっています。
HPVは現在180種類異常が発見されていますが、そのうち40種類あまりが女性の性器で病気を引き起こすことが明らかになっており、その一部の15種類ほどのHPVが癌につながる遺伝子型で「ハイリスクHPV」と呼ばれます。
性交経験者の約80%の女性が生涯で1回はHPVに感染するといわれており、ハイリスクHPVに感染しても大部分の感染は一時的なもので、免疫力により自然消失します。ただし、5~10%の割合でHPVが消失せずに持続感染することがあります。この場合は、数年から10数年の前癌病変の期間を経て子宮頸がんになる可能性があります。ハイリスクHVPに感染した人のうち、子宮頸がんを発症するのは0.1~0.3%といわれています。子宮頸がんの症状は殆どなく進行していき、段階的に不正性器出血や性行為時の接触出血などの症状があります。
ハイリスクHPVに感染しているという結果は、どのHPV型に感染しているかによっても今後の精査方法が変わってきます。検診の結果をご持参のうえ、ご受診ください。
子宮頚管ポリープは良性腫瘍です。出血の原因となる場合がありますので切除することをお勧めします。子宮がん検診などで「頸管ポリープ」を指摘された方は、生理の時期を避けて、お時間のある時に婦人科を御受診ください。
子宮腟部びらんとは、腟内から見える子宮の出入り口(子宮腟部)が赤く見える状態をいい、20~40代の女性によくみられます。ホルモンの影響で子宮頚管内膜が腟部の方へ外反してくるため、赤くただれたように見えます。
おりものが増えたり、不正性器出血などの症状もみられることがあります。目で見てガンとの区別はつきにくい場合があります。膿のようなおりものが増えたり匂いがあったり、腹痛や不正出血がある場合は、子宮頚管炎の場合もありますので、症状の増悪がありましたら当院にてご相談ください。
主にコルポスコピー検査のことです。
検診の結果に精密検査を勧められた場合は、当院で精査ください。
痛いこともありますが、出血を伴います。
どこの婦人科でもやっているわけではありません。当院では、極力痛みを伴わない方法で検査をいたします。
検査の所要時間は、だいたい5分程度ですが、止血に時間がかかる場合もあります。
私は、この検査を行う時に、できる限り女性の苦痛を和らげたいと思い、検査中にずっと話しかけるようにしています。
そして、あまり痛まないような最大限の工夫をしています。全国の婦人科医の先生方と情報交換したり、外国のドクターに聞いたりして、痛みが少ないコルポスコピー組織生検検査方法を取得しました。
痛みの少ないコルポスコピー生検なら、産婦人科医(藤田医師、峯医師)にお任せください。